特集:不眠に用いる漢方薬、 不眠(眠るまでに時間がかかる、途中で目覚める、まったく眠れない)



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漢方を現代病に活かす! 漢方薬専門 大山漢方堂薬局
〒327-0026 栃木県佐野市金屋仲町2432番地
TEL:0283-22-1574 Fax:0283-22-1607



  

平素より、大山漢方堂薬局 Web-Page を、ご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
さて、大山漢方堂薬局のプロバイダであるNTTコミュニケーションズ(NTT Com)が、
2015年2月28日をもちまして、OCNホームページサービス(Page ON)を終了致します。
これに伴い、大山漢方堂薬局では、2015年3月1日より、GMOクラウド社レンタルサーバー
「iCLUSTA+アイクラスタプラス」に、移行する運びとなりました。

新しい、大山漢方堂薬局ホームページのURLは、

http://ohyama-kampo.com/

になります。

お客様方には、大変ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんが、
何卒、ご理解いただけますよう、お願い申し上げます。
今後とも、大山漢方堂薬局 WEB-Page を、よろしくお願い致します。

大山漢方堂薬局スタッフ一同



「やっぱり、漢方薬は、厳選された生薬を、症状、体質に合わせて、専門家に調合していただき、煎じて飲むのが一番ですね。」

「 知識と経験豊富な漢方専門 大山漢方堂薬局に、一度お電話ください!」

0283-22-1574
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漢方専門 大山漢方堂薬局 厳選漢方薬

注意:上記、漢方薬を、16日~32日間、ご服用しても、効果に満足できない場合は、
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お問い合わせは、
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医薬品は使用上の注意をお読みいただき、正しくお使いください。
お買い求めの際には、漢方を現代病に活かす 漢方専門 大山漢方薬局に、お気軽にご相談ください。


「インターネットで見た!」
とお話ください。

(注意)
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お電話:0283-22-1574、FAX:0283-22-1607、E-mail:ohyama@poem.ocn.ne.jp
お待ち致しております。



「大山漢方堂 漢方医学と漢方健康相談」

      大山漢方堂薬局の得意とする病気、大山漢方堂薬局に漢方相談のあるご病気一覧、

  大山漢方堂薬局 漢方健康相談窓口、医学博士大山博行先生、医学博士小松靖弘先生のご紹介

" THE KAMPO " 漢方
 漢方薬, How the Japanese Updated Traditional Herbal Medicine


<漢方薬のご服用をお考えの皆様へのお願い!>

*漢方薬のご服用に関しましては、
「使用上の注意」をよく読み、「用法・用量」をよく守り、適切にご服用ください。

また、今回、始めて、漢方薬のご服用を希望されるお客様は、
下記、問診表に必要事項を記入して送信するか、

漢方相談お申し込みフォーム

お電話にて、直接、大山漢方薬局に、ご相談ください。
症状・体質を詳しくお伺いした上で、適切な漢方薬をアドバイスさせて頂きます。

(大山漢方薬局 / 無料漢方相談電話 0283-22-1574 / 9:00~19:00)

<注意>
大山漢方薬局、デジタル店舗で、お取り扱いの漢方薬は、すべて「一般用医薬品」です。

以上、よろしくお願い致します。

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 2018 漢方薬局 大山漢方堂薬局

  



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入学・進級・就職・転勤で心揺らぐ春
不安から心を守る漢方薬
 春は新天地で夢を描く時、しかし常ならぬ精神的緊張が続く時でもあります。
 不安(不安感)が大きく育つ事もあり、医療機関で「全般性不安障害(不安神経症)」
「パニック障害」と診断されれば、不安はさらに強くなります。

生活習慣の変化
夜更かし、目の酷使、引きこもり
虚労や老化
以下の不快症状を誘発
・肌つやがない、乾燥肌
・疲れ目、ドライアイ
・こむら返り、筋痙攣
・生理周期遅延、無月経(物忘れ)

不安感が強い
・全般性不安障害
・パニック障害

不安の治療について
 不安は、ストレスを感じる出来事などをきっかけに小さく生まれ、時に大きく育ちます。
若い世代で不安に悩む方も多いもの。早く不安を拭い、笑顔になった彼ら彼女らの人生を見守りたいものです。
 不安は「夜更かし(夜型生活)」「目の酷使(スマホ・PCの長時間使用)」「運動しない」などの、
血虚を招く生活習慣から起こります。服薬と共に生活習慣を正せば、必ず快方へ向かいます。
 嫌だと思う事柄は、ひとにより異なります。修正が難しい人間関係かもしれません。
真剣に取り組みながら、時に泣き出したい現状から距離を置くことも必要。
それは、逃げる事ではなく、大切な命を守るための手段のひとつです。
理解してくれる人とともに治療を続け、大切な人生の時を決してあきらめないでください。

《付記、不眠の治療について》
 不安の基本は、心陰虚と捉え安神補心丸で治療します。
不眠も同じ疾病区分のため、安神補心丸で治療します。
ただし、ここでの不眠は「寝つきが悪い」「眠りが浅い」もの。
不眠でも「イライラの感情高まる」「全く眠れない」ものは、
ストレス証候と捉え柴胡疏肝湯などで治療します。


不安に悩む
・不安(不安感)が強まる
・不眠(眠るのに時間がかかる、目覚めやすい)
【治療のポイント】消耗物質を補充(地黄・当帰)し、心を守る安神薬を加える
【対応薬】安神補心丸 不安や不眠に用いる基本薬
      柏子養心丸 安神補心丸の略方、症状がまだ軽い時に用いる。
※安眠効果を高めるため、安神薬(酸棗仁湯やオンジエキス)を併用しても良い
※心は火の性質を持ち、化熱しやすい
※前頁記載の不調(肌つやがない・疲れ目・生理周期遅延)が強く、
不安感に悩むときは、四物湯+安神薬(酸棗仁湯やオンジエキス)で対応する
心陰虚(心血虚)


上述の不安症状に加え
・子供時代から食欲不振、食事に時間がかかる
・元気が続かない(午後には疲れ、眠くなる)
・大きな声を出せない
【治療のポイント】消耗した気を補充(人参)し、心を守る安神薬を加える
【対応薬】帰脾湯 補気薬・四君子湯を核にした処方、不快症状がやや軽い時に
      加味帰脾湯 柴胡・山梔子を加味。不安感から感情制御が難しい時に
心脾両虚


頭脳疲労(不安感を含む)
・考えがまとまらない・頭がぼーっとする
・物忘れ
【治療のポイント】過労・老化による気陰消耗を補い、心の働きを牛黄で正常化
【対応薬】マツウラ牛黄丸 
脳活性を高める開竅薬(牛黄・シベット)に、身体消耗を回復させる補剤(人参・当帰)を配合
※加齢で物忘れが増えた時、それが進行しない様にマツウラ牛黄を継続服用する(1日10粒程度)。
気陰両虚による閉証初期

不安・焦燥感(あせり)
・不眠(まったく眠れない、感情が高ぶりねむれ)
・動悸、狂騒(独り言が増す、)口内炎や舌炎
・イライラ怒りやすい(腹部が張る、口が苦い)
【治療のポイント】肝でおこった火が、心へ燃え広がった。両者の火消しを行う
【対応薬】牛黄純末・黄連解毒湯の清熱薬に、柴胡疏肝湯など解鬱薬を併用する
※煎薬での対応:四逆散系処方(柴胡・芍薬)を基に、清熱薬を加味する。


安眠出来ない
不眠瘀漢方薬
「眠るまでに時間がかかる」「途中で目覚めてしまう」
「全く眠れない」など、不眠に悩む方が増加しています。

生活習慣の変化
目の酷使、夜更かし
虚労や老化
以下の不快症状を誘発
・肌つやがない、肌乾燥
・疲れ目、ドライアイ
・こむら返り、筋痙攣
・生理周期遅延、無月経(物忘れ)


不眠の悩み

心陰虚(心血虚)
不眠(寝つきが悪い、眠りが浅い、多夢)
・寝つきが悪い(入眠障害)、眠りが浅い(中途覚醒)
・夢をよく見る
・不安(不安感)が強い
【対応薬】安神補心丸 不安や不眠に用いる基本薬
※安眠効果を高めるため、安神薬(酸棗仁湯やオンジエキス)を併用しても良い
※前頁記載の不調(肌つやがない・疲れ目・生理周期遅延)が強く、
不安感に悩むときは、四物湯+安神薬(酸棗仁湯やオンジエキス)で対応する

心脾両虚
上述の不眠症に加え
・子供時代から食欲不振、食事に時間がかかる
・元気が続かない(午後に疲れ増す、眠くなる)
【対応薬】帰脾湯 補気薬・四君子湯を核にした処方、不快症状がやや軽い時に
      加味帰脾湯 柴胡・山梔子を加味、長引く不眠状態に

肝気鬱血
不眠(まったく眠れない、眠りが浅い)
・イライラ怒りやすい(腹部が張る、口が苦い)
・動悸、狂躁躁(独り言が増す)、口内炎や舌炎
【治療のポイント】肝でおこった火が、心へ燃え広がった。両者の火消しを行う
【対応薬】牛黄純末・黄連解毒湯の清熱薬に、柴胡疏肝湯など解鬱薬を併用する
※ 煎薬での対応:四逆散系処方(柴胡・芍薬)を基に、清熱薬を加味する
心肝火旺

不眠の治療について
 この資料、どこかでご覧になられた気がしないでしょうか。
前頁の「不安から心を守る漢方薬」と、ほぼ同じものです(一部簡略化)。
不眠と不安は、同じ病因)心の不調)と捉えるもの。
不眠もまた、血虚を招く生活習慣を基に起こるため、服薬とともに目の酷使などの生活習慣を改めてください。
 眠れないからといって起き上がり、テレビ・スマホ画面を漫然と見て過ごす状況も多いもの。
しかし、目を使えば、ますます眠れなくなります。
眠れなくても、諦念をもって、暗くした部屋で目を閉じて夜具に身を横たえていてください。
 不眠による身体への影響は、集中力の低下だけにとどまらず、
ペプチドホルモン・グレリンの産生増から食欲を増し糖尿病への不安も増すものです。
1日6~7時間の睡眠時間(米国での6年後死亡率調査から)が、あなたの生命を守り長寿へと導きます。

製品効能に「不眠」「不安」が記される製剤
たったひとつの漢方処方も、漢方の知識から多種多様な病態の治療に用いられます。
【不眠に関連した製品効能があるマツウラ製剤】
 安神補心丸、温経湯、黄連解毒湯、加味逍遙散、加味帰脾湯、甘麦大棗湯、桂枝加竜骨牡蠣湯、酸棗仁湯、
柴胡加竜骨牡蛎湯(高血圧の随伴症状)、柴胡桂枝乾姜湯、三黄瀉心湯(高血圧の随伴症状)、抑肝散加陳皮半夏
【不安に関連した製品効能があるマツウラ製剤】
 安神補心丸、加味帰脾湯(精神不安)、柴胡加竜骨牡蛎湯(高血圧の随伴症状)、三黄瀉心湯(高血圧の随伴症状)、
桃核承気湯(月経時や産後の精神不安)、半夏厚朴湯(不安神経症)


不安・不眠に用いる漢方処方
養心安神・和中緩急
甘麦大棗湯(金匱要略)
臓躁に対する処方です(不快症状は軽度)。
臓躁:ヒステリー様証候を示す、軽度の心血虚・脾虚。
不安・驚きやすい・不眠(寝つきが悪い、眠り浅い)など心血虚の症候に、
食欲不振・あくびが多いなど脾虚の症候を伴う。
舌質淡白、脈細。

養血安神・清熱除煩
酸棗仁湯(金匱要略)
心血虚に、心肝火旺を伴うものに用います。
心血虚・心肝火旺:不眠(寝つき悪い、眠り浅い)・多夢・動悸・健忘など心血虚の証候に、
イライラ・焦燥感・のぼせなど心肝火旺の証候を伴う。
舌質紅、脈弦細数。

滋陰養血・補心安神
安神補心丸(世医特効方)
心腎陰虚に対する代表処方です。
心腎陰虚:不眠(寝つき悪い、眠り浅い)・多夢・動悸・健忘・焦燥感・口渇など心陰虚の証候に、
手のひら足裏のほてり・膝腰がだるく無力・盗汗など腎陰虚の症候を伴う。
舌質暗紅で乾燥、舌苔少、脈細数。

清熱安神・補気健脾・化痰止嘔
柴胡加竜骨牡蛎湯(傷寒論)
鎮静の処方です(少陽病と心肝火旺を伴うもの)。
心肝火旺・脾気虚・痰湿:イライラ・不眠・焦燥感など心肝火旺の症候に、
疲れやすい・食欲不振など脾気虚の証候に、悪心・腹部膨満感など痰飲の症候を伴う。
舌質紅、舌質黄膩、脈弦数。

気血双補・補脾養心安神・清熱解鬱
加味帰脾湯(済生方)
心脾両虚に、肝火旺を伴うものに用います。
心脾両虚:疲れやすい・元気がないなど脾気虚の証候に、不眠、不安感など心血虚の証候を伴う。
肝火旺:強いイライラ、易怒・不眠・激しい図うつ・顔面紅潮・目の充血・突発性難聴
・口苦・胸脇苦満・尿黄・便秘・月経周期の短縮・月経過多、
舌質紅・舌苔黄で乾燥、脈弦数あるいは浮で有力。
※処方には、補気薬・四君子湯が含まれています。

疏肝解鬱・理気止痛・活血
柴胡疏肝散(景岳全書)
肝気鬱結に対する代表処方です(ストレス対応薬)。
肝気鬱結・肝脾不和:憂うつ感・情緒不安定・いらいら・ヒステリー・溜息多い・胸苦しい
・胸脇苦満(張痛)・食欲不振・悪心・便秘と下痢が交互・排便後すっきりしない、
女性は月経周期のばらつき・月経前症候群(月経前痛や乳房張痛など)。
舌質紅、舌苔薄白、脈弦か沈。

疏肝解鬱・健脾補血・調経・清熱涼血
加味逍遙散(内科摘要)
肝鬱化火に、気血両虚を伴うものに用います。
肝鬱化火・血虚・脾虚:いらいら・のぼせ・止血、胸脇苦満・脇痛・腹痛など肝鬱化火の症候に、
ふらつく・肌につやがない・四肢のしびれなど血虚の症候に、
食欲がない・疲労倦怠など脾虚の症候を伴う。
女性は月経痛・月経前症候群(月経前の痛みや乳房脹痛)。
舌質紅、舌苔黄、脈弦細数。
肝脾不和:緊張や情緒変動での、腹痛・腹鳴・下痢。



ジージー、キーンで困った耳鳴治療の漢方薬
 耳鳴りに悩む方が増えています。
「患者数は中高年中心に1千万人」などの話もあり、それが正しいならば驚くべき人数です。
近年、ストレスを原因とする若年層の耳鳴(金属音、突発性難聴)も増えています。

耳鳴


セミの鳴声様音(小)
金属音(大)
※人により、音の例えは異なります。

耳鳴を歌える患者のほとんどは、熱症状(虚熱・実熱)を呈します。
※基本対応薬(右頁記載)を治療の柱に、清熱薬(山梔子・黄連など)を補助的に加えて、
治癒を早めます。清熱薬の使用量は、耳鳴が強ければ多く、弱ければ少なくします。

 4年ほど前まで、お客様kら問い合わせ窓口の責任者をしていました。
季節の変わり目には、耳鳴製品の電話問い合わせを多くいただき、分かったのは「耳鳴りは40歳以上の方に多い事
(耳鳴問い合わせ者の90%以上)」「耳鳴り音は、セミの鳴声様が多い事(同95%以上)」です。
電話は女性7割・男性3割の比率で、これは女性の健康意識の高さを、主新家計を預かっていることを反映したものでしょう。
相当数混じるはずの、ストレス起因の「金属音(大音量)の耳鳴り」は、あまり問い合わせがありませんでした。
これは患者数が少ないからでなく、このタイプに若年層も多いため、
漢方以外の方法で対応したからだと思います(医師に、サプリメントに)。
 発症すると、多くはまず耳鼻科に足を運びます。
ある女性は、「耳鳴りは治らないと医師で言われた」と電話口で泣いておられました。
お伝えする言葉には、注意を払わねばなりません。
「耳鳴りの治療法、漢方では伝えられています。
あきらめず、一緒に治療しましょう。」などと、温かくご対応ください。
 耳鳴り治療は、難しいと言われます。
それは患者の心に目吹く「あきらめ」が、継続治療を拒むからなのかも知れません。
「金属音の耳鳴り」は服薬すれば早く治まるもの、
「セミの鳴声様の耳鳴」は腰を据えた治療(まずは1から2カ月間を目途に)が必要です。

腎精虚損
「セミの鳴声様」の比較的小さいが不快な耳鳴り
・耳を押さえると、耳鳴り音が弱まる
・機能低下を感じる(疲労、加齢)
・熱感があり、夕刻から夜間に耳鳴り悪化
【病因】年長者の耳鳴りは、これが多いもの。
疲労や加齢(女性35歳から、男性40歳から)で起こる腎虚が原因です。
病が悪化すれば、耳鳴り音が大きくなります。
【対応薬】 ジメイ丸 地黄主配合の六味丸に、
磁石・柴胡を加えた「セミの鳴声様の耳鳴」の基本対応薬です。
※治療当初から、ジメイ丸(主剤)に、
黄連解毒湯(補助剤)など清熱剤を併用するとより良いものです。


痰火鬱結
上述の耳鳴りに加え
・耳が詰まる、胸が詰まる(胸悶)
・熱感強い
・身体も頭も、重く感じる
・(イライラ・のぼせ、めまい)
【病因】美食や飲酒習慣から消化不良となり、
痰が生じ次第に熱を帯びる事から耳鳴りが起きます。
胃腸虚弱からも痰が生じ、耳鳴りが起きます。
梅雨時など外部環境の湿気を受け、発症することもあります。
【対応薬】竹筎温胆湯(黄連温胆湯)熱痰を除去する温胆湯に、
清熱の柴胡・黄連などを加味しています。
※ネット通販で多く扱われる苓桂朮甘湯(目まい・耳鳴りの製品効能もあり)も、
湿を除去する漢方薬です。
しかし温性であるため、ここでは用いる事ができません。


肝火上擾
「金属音」の大音響耳鳴り、突発性難聴も
・ストレスが強く、イライラしがち
・耳を押さえても、耳鳴り音が弱まらない
・熱感強く、感情が高ぶると耳鳴り悪化
【病因】強いストレスから起こっています。
感情が高ぶり、口調もきつくなりがちです。
【対応薬】柴胡疏肝湯(散)漢方の抗ストレス薬です。
※柴胡疏肝湯には、「耳鳴り」の製品効能はありません。
販売の際には、十分ご説明ください。

※煎薬で治療する場合、上述3タイプの基本対応薬とともに、
サンシン(山梔子)・オウレン(黄連)などの清熱薬を本来は加味します。
しかし薬事法の規制もあり、エキス剤の2剤併用などが現在最も良い方法と思います。
清熱剤は黄連解毒湯・三黄瀉心湯(便秘時)などを適宜・適量、基本治療薬に添えて用いてください。

「貧血性の耳鳴り」の製品効能について
「貧血性の耳鳴り」と書かれていますが、貧血でないと使用できないわけではありません。
漢方的理解で、血虚が悪化し陰虚へと至った「セミの鳴声様の耳鳴によく効く」という意味です。
血虚を、貧血性と言い換えています。

「白湯(温湯)又は、食塩を入れた温湯で服用」の用法について
ジメイ丸には、処方の核として六味丸(六味地黄丸)が含まれています。
これはお子さんの発育不良や、成人(男性40歳以上、女性35歳以上)の機能低下に用いる、
生命力を支える腎に作用する薬です。
薬効を早く腎に届けるには、塩味(〇)を添えると良いとされます。
(白湯でもかまいませんが)ごく薄い塩水での服用が良いものです。

「1回服用量9丸・朝晩の1日2回服用」の用法・用量について
「一回服用量が多すぎて服用が難しい」とお叱りをいただくことがあります。
「1回6丸を、朝昼晩の1日3回服用」などの方法も考えられます。
より用いやすい方向性にて、患者様をご指導ください。


耳鳴り良薬・ジメイ丸
ジメイ丸は、生薬・地黄を主剤として六味丸(六味地黄丸)に、磁石と柴胡を加味した生薬製剤です。
「耳鳴り」の製品効能を持ち、「生実の鳴声様の耳鳴」を治療します。
中国製品では「耳鳴り丸」と漢字表記されるもの、
中国葯典収載の耳聾左滋丸です(配合量は異なります)。

希望小売価格 4,500円(税別) 



目薬?長寿の薬?利尿薬?
なんの薬?飲む目薬? 杞菊地黄丸
目に働く薬で一般的なのは、眼球に液剤滴下する点眼薬です。
スマートフォン使用で目の負担がより大きくなったためか、多種の目薬が販売されています。
しかし、服用(内服)して目の不調を治す漢方薬もあるのです。
杞菊地黄丸は、「飲む目薬」として知られます。

マツウラ杞菊地黄丸
腎を守る六味丸(六味地黄丸)に、肝を守る2つの生薬(枸杞子・菊花)を加えました。
肝は「視力を支える」大切な臓、杞菊地黄丸は視力を守る医薬品です。
年単位の長期服用も可能です。
〔効能・効果〕体力中等度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、
尿量減少又は多尿で、ときに手足のほてりや口渇があるものの次の諸症:
かすみ目、つかれ目、のぼせ、頭重、めまい、排尿困難、頻尿、むくみ、視力低下
〔用法・用量〕大人1回8丸を1日3回、食前又は食間に水又はお湯で服用
〔希望小売価格〕
360丸(15日分)3,800円(税別)
720丸(30日分)7,000円(税別)

視力不調には
体調不良で困ったら、漢方知識の「どんな状態なのか、(機能低下の)どの段階にあるか」を考えます。
これが、漢方診断です。目の不調は「肝の機能低下」から起き、
「疲れ目・かすみ目・ドライアイ(かわき目)」の不快症状になります。
同時に「肌つやがない(かわき)」「筋けいれ(こむら返り)」「爪の不調」の幾つかを自覚し、
女性は「生理周期の延長(~無月経)を訴えます。
これは血虚と呼ばれる血流悪化の初期状況。
生薬・トウキ(当帰)を含む漢方薬、四物湯(乾燥傾向)や当帰芍薬散(浮腫警告)で治療します。
これが、目の不調への基本対応です。
 目の不調での基本対応薬は、杞菊地黄丸ではありません。
しかし目の不調は、年を経れば代多数の方が感じます。
(女性35歳から、男性40歳から)。「老化」と言っても良いものでしょう。
加齢による視力低下・老眼に気づけば、その事実に愕然とします。
これは前述の「血虚(肝血虚)」を起点に、次段階の「陰虚(腎生殖器系などの衰え」
「熱感症状(夕刻熱感・口渇)」の幾つかを自覚します。
生薬・ジオウ(地黄)を含む漢方薬、六味丸で治療します。
 陰虚の本質は、腎だけでなく肝機能の低下を含めたものです(肝腎陰虚)。
目の不調回復のためには、肝腎陰虚の対応薬・杞菊地黄丸は、
『年配者の、目の不調(疲れ・かすみ・かわき)に用いる基本薬』と言う事が出来ます。
 ※視力を弱める生活習慣(肝腎を弱らせる)は、夜更かし・歩行不足です。
毎日の飲酒もお控えください。
 ※六味丸は、お子様の成長促進にも働きます。
15~20歳頃の目の不調にも、杞菊地黄丸を用いることがあります。

腎の不調で起こる事(中高年、お子さん)
 腎は、ひとが人間らしく生きる事を支えます。水分代謝に限らず、
健やかな成長、生殖関連にも関与します。
杞菊地黄丸など六味丸系の処方は、腎を守るための基本薬です。

脳の機能低下、物忘れ、認知症《大人》
脳発育の遅れ《子供》
(腎は骨を主り、髄を生じ、脳に通じる。)

髪が細い、少髪、白髪が多い
(腎の華は髪にある。)

聴力低下(難聴)、耳鳴り(セミ鳴声様)
(腎は、上は耳に開竅する。)

ぜん息・小児ぜん息(呼気の異常)

骨粗しょう症、骨や髄の病、歯の不調
(腎は骨を主り、髄を生じ、脳に通じる。歯は骨の余。)

インポテンツ、性欲の過亢進や減退
小便・大便の不調(漏れ)、不妊
(腎は、下は二陰に開竅する。腎は精を蔵す。腎は水を主る。)

足腰の衰え・足腰に力が入らない
段差などで転びやすい

目の不調が、始まる場所
 血虚(肝血虚)が、目の不調の起点になります。
病態悪化で、陰虚(腎陰虚)に移行します。

血虚(血流悪化の初期)
主症状
・目の不調(疲れ、かすみ、ドライアイス)
・肌のつやがない
・爪の不調
・生理周期遅延(経血の過小)

対応薬
・四物湯(乾燥傾向)
・当期芍薬散(浮腫傾向)

悪化↓

陰虚(バランスの悪い老化・子供時代)
主症状
《中高年の目の不調、未成年を含む》
・膝腰がだるく力がない
・知能や記憶の減退
・発育の遅れ、幽門閉鎖遅延
・熱感(口渇、五心煩熱、日晡潮熱)

対応薬
・六味丸
・杞菊地黄丸(肝腎陰虚に対応)


めまい・腹部膨満感に用いる漢方処方(化痰利水薬)
 痰飲・水湿・水腫は、水分の呼吸排出の障害から生じた水液停滞で、
湿・痰湿よりも停滞度が強いもの。
化痰利水薬は、痰飲を改善し、消化管での振水音(溜飲)・多量の喀痰や
湿性ラ音・浮腫などの水分代謝異常に用います。
利水薬に、化痰薬と理気薬を配し構成されます。
【利水薬】白朮、茯苓、薏苡仁、蒼朮、沢瀉
【化痰薬】半夏、陳皮、紫蘇葉、竹筎、生姜
【理気薬】枳実、枳殻、厚朴、縮砂


和胃降逆・化痰利水
小半夏加茯苓湯(金匱要略)
痰飲による胃気上逆の基本処方です。
痰飲による胃気上逆:悪心・嘔吐・吃逆・口渇がないか、あるいはやや口渇するも、
飲むとすぐ吐くなどの症候で、上腹部の痞え・目まい・動悸を伴う。舌苔は白滑、脈は滑。
※悪阻(つわり)に用いる事も知られますが、燥性が強いため、
頓服使用に留め、その後は根本原因に対処する他処方を用いてください。

理気降逆・化痰散結
半夏厚朴湯(金匱要略)
小半夏加茯苓湯(半夏・生姜・茯苓)
+厚朴 辛、温(活血通経、

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